なべやまひできのブログ

西船橋のトラックメイカー/VOCALOIDプロデューサー、なべやまひできのブログです。

【2014年総括】マイ年間ベスト3冊

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みなさん、読書してますか。

 

僕はそんなに読書をする方ではないのですが、こんな僕でも2014年は何冊か本を読んで、そしてそのうち何冊かには感銘を受けました。ということで個人的備忘録も兼ねて、2014年のマイベスト3冊を発表したいと思います。それではどうぞ。

 

第3位 音圧アップのためのDTMミキシング入門講座(石田ごうき)

音圧アップのためのDTMミキシング入門講座! (DVD-ROM付)

音圧アップのためのDTMミキシング入門講座! (DVD-ROM付)

 

トラックメイカーである僕は常に自己研鑽に励んでいますので、ときどき教則本を買ったりするのですが、中でもこの本は良かったです。結構他の本と切り口が違っていて、かつ説明が分かりやすい。池上彰のような、といったら褒めすぎかも知れませんけど、まあそんな感じで伝わりやすかったです。数値も○○dbとか具体例があって試しやすいですしね。特にコンプの説明は、自分もいろいろ見てきましたが、この本が一番分かりやすいんじゃないでしょうか。あと「音圧アップのための」とありますが、実際は音圧だけじゃなくて、各パートを綺麗に分離させたいとか奥行き出したいとか、そういったミキシング全般について書かれた本といった感じなので、音圧なんてクソ喰らえ的スタンスの人も読んでみていいんじゃないかと思います。とりあえず自分みたいに独学でミキシング勉強してる人は読んで損はないかと。

 

第2位 MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体(田端信太郎)

MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体

MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体

 

R25」「LINE」「NAVERまとめ」等々の広告マネタイズを行ってきた人が書いた「メディアについて」の本。「メディアとは何ぞや」から「メディアが影響力を生むメカニズム」といった内容まで、いわゆるプロの視点からキャッチーな語り口で書かれています。多分電車の通勤時間とかでさらっと読めるので、情報爆発社会に生きる諸氏は読まれてみては如何でしょうか。特に「ストック型コンテンツ」と「フロー型コンテンツ」の概念は、知っておくと先々役に立ちそうです。

 

第1位 藤子・F・不二雄の発想術(ドラえもんルーム)

藤子・F・不二雄の発想術 (小学館新書)

藤子・F・不二雄の発想術 (小学館新書)

 

2014年ベスト書籍、断トツ1位はこちら。藤子・F・不二雄の「生いたち」「まんが論」「仕事術」について、インタビューやエッセイ等々から藤子・F・不二雄の言葉を拾い集めて再構成したのがこの本。要は「藤子・F・不二雄の言葉を集めただけ」の本なのですが、このコンセプトが本当に素晴らしい。音楽でいうところの「俺達はカバーやリミックスじゃなくて原曲が聴きたいんだよ!」というファンの声に120%応える粋な仕上がりになっています。色々なところに散らばってた藤子・F・不二雄の言葉を一冊に集約したというだけで、そもそも資料価値充分。そして膨大な言葉から浮かび上がるその創作姿勢。しなやかでありながら決してブレず、物腰柔らかでありながらどこまでもストイック。確かな実績に裏打ちされたその言葉の数々に、多くの人が勇気づけられるのではないでしょうか。音楽とか絵とか小説とか何かしら創作活動してて、なおかつドラえもんが好きな人には超絶オススメの一冊です。何回でも読めます。

 

以上、2014年のマイベスト3冊でした。2015年も良著との出会いを期待しています。期待していますが、とりあえず自分としては昨年暮れにインター・ステラー観た勢いで購入した「ワープする宇宙―5次元時空の謎を解く(リサ・ランドール)」、全617ページを読破せねばなりません。まだ200ページちょっとです。嗚呼。